KURAHASHI blog

デジタルな時代にあえて手書き、書道などアナログな感覚を大切にするグラフィックデザイナーのブログ www.classica-design.com

息の長いデザイン・ブランド

先日ナガオカケンメイ氏のデザインセミナーに参加してきました。 
ナガオカケンメイ氏といえばD&DEPARTMENTというロングセラーの商品のみを扱う店舗を全国に展開し、ロングセラー、ロングライフという観点からブランドデザインを捉えてる方です。

良いデザイン、ブランドとは人の価値観、美的センスで判断されがちですが、ケンメイ氏によると「時間」が証明したもの。長い息のデザインほどそれだけ必要とされ定着しているのです。

ではどうしたらロングライフデザイン・ブランドは作れるのか、ということに
幾つかのヒントをもらいました。言ってみれば私たちも一つのブランドです。
話しの中で印象に残ったのは、具体的に「あの人」のためにデザインするということです。

「あの人」が欲しがるものは何だろう?どうしたら喜ばせられるだろうか。
ぼやっとした人間像でなくまさに「あの人」に対してなのです。

一見狭いターゲットに絞っているのようですが、一人に伝わることで多くの人に伝わります。逆に多くの人に伝えようとすると結局誰にも伝わらない。

そのことを実践してるのが京都の老舗茶屋「一保堂茶舗」。
ここには数十種類の茶葉商品があるのですがそのうちのひとつは「あのおばちゃん」の為に作られたお茶があるそうです。「あのおばちゃん」が喜ぶにはどうしたらいいかととことん突き詰めて作りあげたお茶。ではそのお茶が「あのおばちゃん」しか買わないかというとそうでない。

以前プレゼンのことについて話を聞いたことがあり、多くの人の前でお話する時にはある一人の人に絞ってその方に対してお話してください。そうすれば全員に伝わります、と教えられたことがあります。まさにこのことだと思います。

これらのことから思うのは「口コミ」というのはこういう仕組みで広がっていくのだということです。「あの人」に対してとことん関わり喜ばせ、満たすことで「あの人」から広がる。デザインの見地からの話ですが、お医者さん、営業職、など全てのお仕事に携わる私たち個人も一つのブランドです。
仕事内容はみなさんとは違うかもしれませんが、人とどう関わるかということを教えらるのではないでしょうか。

f:id:ky72yk:20170426112048j:plain

f:id:ky72yk:20170426112058j:plain